十勝の求人検索サイト「求まるnet」

当サイトは、十勝毎日新聞社が運営する十勝の求人検索サイトです。

全掲載数115
前のページ

トピックス

就職100% 中札内高等養護幕別分校の取り組み

  1. 2016年5月28日18時00分
  2. TOPICS
就職100% 中札内高等養護幕別分校の取り組み

毎週木曜日に自動車整備会社で作業に励む井根口さん

中札内高等養護学校幕別分校(西村泉校長、生徒40人)は卒業後の自立を目指した全道、全国でも珍しい「コース制」の教育を進めている。3月に同分校を巣立った第1期生7人の就職率は100%を達成、道内の高等養護学校の職業学科で最も高い数値を記録した。開校4年目を迎えた同分校の取り組みを紹介する。

 同分校は2013年、特別支援学級在籍者の増加を受けて開校。道内で初めて高校内に併設された高等養護学校で、1年を通じて幕別高校の生徒と関わり合いながら教育活動を行う。

 生徒はバスやJR、自転車で通学し、制服は幕別高校と同じデザイン。一緒に登下校したり、学校行事ではスポーツ大会で混合チームで対決したりと、学校の垣根を越えた活動や授業が盛んだ。同好会の活動でも地域のパークゴルフ大会に出場するなど、障害の有無にかかわらず誰もが地域の学校で学ぶ「インクルーシブ教育」を推進できるのは、普通科高校内に併設している同校ならでは。

 一人ひとりの特性に応じた「コース制」は、1年生で基礎を固めた上で、2年生から選択する。

 4つのコースがあり、(1)ベースアップコース=働くための基礎・基本の向上を狙い、作業学習中心(2)ライフスキルコース=同校隣の公宅の1室を使い、家事など家庭生活能力の向上を図る(3)オーバーカムコース=ロールプレーイングを通じた社会生活力・コミュニケーション能力の向上(4)デュアルシステムコース=地域の企業内での実習訓練を行う。

 各コースには現在、2、3年生がそれぞれ6~8人ずつ所属している。

 特に(4)デュアル-は、キャリア教育推進の一つの手段として、全国的に取り入れる学校が増えており、同校は先駆的に行ってきた。生徒は週1回、朝から夕方まで企業で働き、作業を通じてキャリア適正を見いだす。企業はホテルや福祉施設、スーパーなどさまざま。子どもや保護者の思い、学校の評価などを踏まえてマッチングを図っている。

 井根口龍也さん(3年)は今年度からデュアルシステムコースになり、4月から自動車整備会社でアシスタント業務などに励んでいる。毎週、実習先には自作の弁当を持参して「おいしそう」と会社の従業員から好評を得ているという。

 もともと料理には興味はあったが、2年生で選択したライフスキルコースで料理や家事を経験して「興味が湧いた」。週に1度の実習の日は午前5時に起き、メニューは料理本などを見て決めて自分で全て調理する。「料理が趣味になった。レパートリーを増やし、社会人になっても続けたい」と意欲を話す。

 こうした個々のニーズに応えた生活力や働く力の育成が花を開き、今年度卒業した3年生7人は、卸・小売業に3人、環境整備・清掃業に2人、農産物配送業に1人、福祉・介護関連に1人が就職。3年生で1カ月間企業で働く前提実習を受けた企業に、全員が無事決まった。

 同校の野本雅明教頭は「生徒一人ひとりの適性に合った受け入れ企業や職種の拡大」を今後の課題とし、「幕別高とのインクルーシブ教育により、良い効果を生んでいければ」と話している。

Facebookコメント

※下記コメントはFacebookによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して当学会は一切の責任を負いません。